2014-09-12 地獄 ??? 呻き声が四方から飛んでくる。 掻き分けて、掻き分けて、さらに奥へ。 そこには土があった。 見たことの無い土だ。 ――もしかしたら、どこかで見たことがあっただろうか。 けれども、記憶の中には、この土は存在しなかった。 なんとなく目のやり場も無くて、ただ空を見上げた。 警鐘の如く光が語りかけてくる。 見たくない、見たくない、と信号が伝播する。 しかし、私はもう一度下ろした目線をもう動かすことも出来ずにいた。